ハカランダの花と日本

March 20, 2018

標高2400メートルあまり、高地で朝晩の冷え込みの厳しいメキシコシティにもjacaranda(ハカランダ)の花と共に春の訪れを感じることができます。

 

今はメキシコシティのあちこちで見かけるこの薄紫色のハカランダですが、実は日本人庭師の手によってメキシコにもたらされたものだったということをご存知でしょうか?

 

 

 

それが、日本人庭師・松本辰五郎その人です。

19世紀末、有力者に招聘されペルーに滞在していた松本辰五郎は、かの地で日本庭園を造園します。その庭園がメキシコ人の大地主の目に留まり、そのままメキシコへ。メキシコのチアパス州に榎本殖民団が入植する1年前にメキシコにやってきたといわれています。

 

 

メキシコでの造園実績が時の大統領ポルフォリオ・ディアスにも知られることとなり、大統領官邸や式典でのフラワーアレンジメントなどを通して、当時の上流階級に名の知られた庭師となりました。

 

 

一度メキシコでも、アメリカはワシントンの桜のように日本とメキシコ両国の友好の証として桜の寄贈を依頼したことがあったのだそうですが、辰五郎は「メキシコシティの気候では桜が根付く可能性は低い」と判断。その代わりに以前辰五郎がブラジルから持ち込んでいたハカランダの木を、メキシコの大通りに街路樹として植えることを提案したのだそう。

 

 

 

 

辰五郎の見立てどおりしっかりとメキシコに根付いたハカランダの木を、日系人の皆さんは「メキシコ桜」と呼んで故国の事を想ったのだと、メキシコ生活の大先輩がおっしゃっていました。

 

筆者がメキシコを暮らしやすいと感じる、その1つの理由としてメキシコ人は一般的に親日家であることが挙げられます。

それもすべて、松本辰五郎他、先人の日系移民の皆さんがメキシコとよい関係を築き上げてくださったおかげでしょう。

 

そんなメキシコと日本の絆をちょっと思い出しながら見るハカランダは、また違った美しさを持つのではないでしょうか?

 

ベラクルスには彼の名を冠した盆栽博物館もあるようです。

http://www.tatsugoro.com/

 

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